宇罪


森に住み着く精霊。
元々は優しく雄々しい性格だったが、呪いをかけられた後は精神を病み、暗く弱々しく、人の前に姿を現さなくなり、ほとんど体を動かさなくなった。無理して今でも渚に優しく微笑むことがある。

スティアーカに「人肉しか食べられない」呪いをかけられた。右手の甲から右肩辺りにかけて呪いの刻印が刻まれている。

人や生き物が好きだからどんなにお腹が空いても人肉を食べようとしない。人肉以外を口にしてみるも、味がせず、飲み込んでも栄養にならない(胃に入る前に食物が消失する)。
人肉を食べた場合、人肉を美味しく感じ、栄養になるうえに満腹感を得ることができる。ちなみに血も美味しく感じるがそれだけでは栄養として不十分。
それでも宇罪は人肉を食べたくない。
しかし、渚が宇罪に餓死して欲しくないため人里離れた(アドニスが住んでいる)集落の人々を殺害した後に解体して宇罪に与えている。

最初は渚の「お前に生きていて欲しいから人肉を食べろ」という願いを断っていたが、人肉を調達してきた渚を目の前にして「自分のせいで渚に罪を背負わせて、更に他人を犠牲にしてしまった」ことに絶望したと同時にそこまでして生きて欲しいと思ってくれてる渚の気持ちを無駄にできない。
空腹も限界にきていたのもあってその時に初めて人肉を食べた。罪悪感と自責の念でいっぱいになった。
それからは与えられる人肉を食べるようになったものの、宇罪の生気は失われていくばかりだった。渚もそれに気づいていたけど生きていて欲しいから人肉をただただ調達したり、宇罪を励ますことしかできなかった。

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